2010年5月5日水曜日

ターミネーターリング クロニクルズ

   「ターミネーターリング クロニク
ルズ」
ようこ( ̄ー ̄)v

ダダンダン ダダンダンダンダン!!
ダダンダン ダダンダンダンダン!!

『ようこ殺人計画』がことごとく失敗に終
わり、スカイネットは焦っていた。
どうすれば、ようこを確実に殺せるか?次
なるスカイネットの作戦は、2010年のよ
うこへ、3Dテレビを送りつけ、。そのテレビ
を媒介にしてタイムトンネルを作り、そこへ
刺客のターミネーターを送る事にした。

ピンポーン。ピンポーン。
「あら?誰かしら?」
ようこは玄関口のチャイムに呼び出され、
出てみると、宅配のお兄さんが大きな荷物を
持って立っていた。
宅配のお兄さんはテレビを玄関口に置くと、
「ここへ、サインして下さい」と、伝票を差
し出した。
(え?こんな物、注文した憶えはないわ?
何かの間違いかしら?)と思いながら、テレ
ビを受け取ると、確かに、宛先は私になって
いた。ダンボール箱を開けてみると、中に封
筒が入っていた。
「ようこ様。おめでとうございます。あなた
はスカイネット懸賞に当選しました。つきま
しては、27型3Dテレビ『ビエロ』と、3
Dブルーレイディスク『タミちゃんリング』
をお送り致します。今後もスカイネットを御
引き立ての程、よろしく御願い申し上げま
す」
(こんな懸賞、応募した覚えは無いけど、タ
ダで貰えるなら、まあいいか)と思って、テ
レビを箱から出してみた。ブルーレイディス
クまで付いている。3Dのソフトはまだ発売
していないはずだけど、試供品かな?と思っ
て見てみると、案の上、試供品みたいだ。
リングのパロディ版のようだ。
3Dテレビは3Dブルーレイプレーヤーと一
体型になっていた。
(すごい物、貰っちゃった)と喜び、早速、
電源を入れて見た。
同梱されているメガネを掛けて、ディスク
を入れて見た。
「すごい……」3Dの迫力に圧倒され、思わ
ず呟いた。内容はといえば、どうもリングの
ストーリーと似ている。後半のシーンになっ
て、いよいよあの、名場面、貞子が井戸から
出てくるシーンになった。
しかし、井戸から出て来たのは、あのター
ミネーターのロボットだった。そのロボット
は、今にもテレビから抜け出てきそうだ。
「きゃー!?怖い!!」ようこは思わず、テレビ
の線をコンセントから抜いてしまった。
「プツン」と音がして、テレビは真っ暗にな
った。
何か嫌なものを感じたようこは、テレビと
ソフトをネットオークションに出してしまっ
た。結構な値段で売れた。

またもスカイネットの企みは失敗に終わっ
た。やはり歴史は変えられない。スカイネッ
トがウイルスに侵されるのも時間の問題のよ
うだ。
ダダンダン ダダンダンダンダン!!
ダダンダン ダダンダンダンダン!!

おわり。

2010年5月4日火曜日

帰って来た隣のターミネーター  クロニクルズ

    「帰って来た隣のターミネーター 
クロニクルズ」
ようこ( ̄ー ̄)v

ダダンダン ダダンダンダンダン!!
ダダンダン ダダンダンダンダン!!
悪夢の電車内での鼻ク○事件から、早二年。
ようこはターミネーターと遭遇していなか
った。ターミネーターの事はすっかり忘れて
いた。
いつもの様に、ようこは通勤帰りの電車の
中で文庫本を読んでいた。
なにげに顔を上げて、向かいの席を見ると、
40代半ばのオヤジがフライドポテトを食べ
ている。(隣の席の人は迷惑だろうなあー)
と思いながら本を読んでいると、今度は携帯
をとり出して、大声で話している。
(何なの、あのオヤジ)と思いながら、本を
読んでいると、下車駅に着いたので、電車を
降りた。
向かいのオヤジも降りて、私の後をついて
くる。
駅から、暫く歩いて後ろを振り向いたら、
あのオヤジが、後方10メートルくらいの所
にいた。  
周りに歩いている人は無く、私と、後方を
歩くオヤジのみだ。私はだんだん怖くなって、
歩くスピードを速めた。後ろを振り向くと、
相変わらず、オヤジがついて来る。
(間違い無い!あのオヤジ、私をつけてる!?
ストーカーかしら?変質者?)
私は怖くなって、走り出した。
後ろを見ると、オヤジも駆け出した。
私は全速力で駆けた。駅の近くの駐車場に
停めている自家用車の中へ滑り込み、エンジ
ンをかけようとすると、追い着いたオヤジは
運転席側の車のウィンドーをトントンと叩い
た。
私は「キャー!?」っと悲鳴を上げ、エンジ
ンキーを回した。【ブオン】とエンジンがか
かった。オヤジは今度は激しく、ウィンドー
を叩く。私は車を急発進させた。
尚もオヤジは車を追いかけてくる。
「何なのよー!!」車はスピードを上げ、時速
70キロを超えている。が、しかし、オヤジ
は車の後方にピタッと就きながら走っている。
「人間じゃない?!」恐ろしくなり、急ブレー
キを踏んだ。オヤジは急ブレーキの車のバン
パーに当たり、体が宙を舞った。
膝をがくがくしながら、車から降りて、道
路に倒れているオヤジを見た。助けを呼ぼう
にも、周りには誰もいない。
不思議な事にオヤジは血を流していなかっ
た。しかし、服の袖から、何か蒸気のような
物をシュウシュウ出している。
やがて、オヤジはシュウシュウと煙のよう
な物を上げ始めた。その量がだんだん多くな
ってくる。いまや、周りはモクモクと煙に覆
われ、周りの視界も判然としなくなってきた。
目をこらして、オヤジの倒れていた付近を
見ると、オヤジが居ない。そこには、オヤジ
が着ていた服のみが残っていた。
ようこは悪い夢でも見ているのかと思って、
頬をつねってみたけど、頬が痛い。紛れも無
い現実だった。
現実は小説よりも奇なり。
ようこはフラフラとしながら、凹んだバン
パーを見て、(この車の修理代は幾らかし
ら?)と考えていた。


スカイネットが送りこんだ刺客はまたも失
敗した。このままでは、ウイルスが発生して
しまう。スカイネットは焦っていた。
ダダンダン ダダンダンダンダン!!
ダダンダン ダダンダンダンダン!!


あとがき
この物語はセカンドライフのお友達のミン
さんが、リアルライフで遭った出来事を元に
再構成しました。お話を使わせて頂きました。  
ミンさん、ありがとうございました。

おわり。

2010年5月1日土曜日

隣のターミネーター クロニクル ズ

「隣のターミネーター クロニクル
ズ」
ようこ( ̄ー ̄)v

ダダンダン ダダンダンダンダン!!
ダダンダン ダダンダンダンダン!!
(ターミネーターのテーマ曲で)
西暦2027年 人口知能が支配する社会。
ここは、とあるサイボーグ生産工場の一室で
ある。
一体のサイボーグが手術台の上で寝ている。
その手術台には無数の機械の触手が伸び、
寝ているサイボーグの頭脳の辺りを修理して
いた。


人工知能スカイネットは西暦2010年の
日本へ刺客のサイボーグを送りこんだ。
その目的は、とある日本人の女を殺す事だ
った。標的の女の名は「ようこ」。
2010年の時点の「ようこ」はごくごく
平凡な普通のプログラマーにすぎない。なぜ、
スカイネットは、ようこに刺客を送ったか?
それは、ようこが作った業務プログラムの
一部のバグが、後のスカイネットにとっては、
致命的なウイルスとなって作用する事が判明
したからだ。
このウイルスに感染したスカイネットは致
命傷を帯び、その機能の大半を麻痺させた。
そこで、スカイネットはこのウイルスの発
生源である日本に刺客を送り、ウイルスの発
生源を絶つことを決定した。
ターミネーターに課せられた使命は、「2
010年日本在住、プログラマー『ようこ』
を抹殺せよ」

ターミネーターは、「ようこ」が通勤に使
用しているであろう、電車の車両に乗り、タ
ーゲットを待った。
ターゲットが隣に座っても、ターミネータ
ーは気づかなかった。しきりに鼻をほじって
いる。
とうとう、ターミネーターは、その任務を
遂行することが出来ず、タイムリミットと成
り、西暦2027年へ戻って行った。

スカイネットは任務を遂行することが出来
ずに戻ってきたアンドロイドの頭脳からログ
を取り出し、その詳細を調べた。
全てのアンドロイドはスカイネットの制御
下にあってアンテナ線が5本立っていた。し
かし、時空を超えて任務に就いているアンド
ロイドへは、そのアンテナ線が一本も立たな
い。スタンドアロンで動かなくてはならない。
ログを調べると、ターゲットが横に座って
いるにも関わらず、このアンドロイドは鼻を
ほじってばかりだ。完全に生産不良品だ。チ
ップのどこかが逝かれているに違いない。
スカイネットは次なるバージョンのアンド
ロイドを2010年に送る事を決定した。
ダダンダン ダダンダンダンダン!!
ダダンダン ダダンダンダンダン!!

おわり。