2009年9月9日水曜日

極道日記(1)



 この物語に登場する人物及び団体は架空の
ものです。実在の人物および団体とは一切関
係ありません。

   登場人物

 Dear風呂組
  「干す徒」と呼ばれる、構成員から成っ
ている。勢力圏は東京を中心とする主に関東
一円である。
 先代は廃れ行く銭湯を、現代風にアレンジ
して、集客に成功し、そこから財を成した。 
現在は2代目の美湯という女親分が統括して
いる。干す徒を使って、バーのチェーン店を
経営している。
 最近は関西にも勢力を伸ばしつつある。

 檻々組
 神戸を中心とする新興の暴力団。
 その事務所は表向きはカフェであるが、内
実は暴力団の事務所である。
 その構成員は秘密に包まれているが、筆者
が知り得た情報を次に記す。

 組長 …… 別区 檻 
 若頭 …… 老楠 裸婦裸  
 姉御 …… 苦俺 釜美
 舎弟 …… 暴阿 観留 
 舎弟 …… 来流 信 
 構成員 … 狂徒 用助 
 構成員 … 竹部 朗愚 
 構成員 … 序衿 理恵男

 キャバクラ「栗」ママ …… 序衿 栗
 ちいママ 八ちゃん
 キャバ嬢 利美
 キャバ嬢 阿笛美
 キャバ嬢 理容子
 キャバ嬢 ようこ

 ……

第一章 抗争の幕開け

 Dear風呂組
 関東一円の暴力団を配下に治め、今や、そ
の触手を関西にまで伸ばしつつある。
 その先駆けとして、まず、神戸三宮に、ホ
ストクラブ「ディア風呂」を立ち上げた。

 ここ、三宮では、新興の暴力団、「檻々組」
が勢力を伸ばしつつある。
「檻々組」の根城はカフェである。
 一見、何の変哲も無いカフェであるが、そ
の実態は組長、別区 檻を中心とする、新興
の暴力団である。
 この暴力団は非常に謎が多く、警察庁もそ
の実態は、あまり掴めていない。

 この両者が衝突するのは必然的に時間の問
題であった。

「最近、Dear風呂組の奴らが、ここ三宮でも
大きな顔をしてきているわね」
 姉御、釜美はラーメンをズルズルっと音を
立てすすった。
 狭い部屋にラーメンをすする音がやけに響
いた。
「そうだな。最近はDear風呂組の奴らが大き
い顔をして、街中を歩いているそうじゃない
か?」
 檻はグラスを熱心に磨きながら言った。
「そうなのよ。あなた。この前は内の子が
Dear風呂組の干す徒の嫌がらせに会ってね。
 うちの栗が、あたしに泣きついて来たのよ」
「そんな事があったのか?それは見捨てて置
けないなぁ」「そうでしょう。今度、ちいマ
マの八を連れて、ディア風呂に押し掛けてや
ろうと思うの」
 釜美はラーメンをすする音を益々大きくし
て、すすりながら、憤慨していた。

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